このレビューはネタバレを含みます
終始キモチワルイ怪演の #アンドリューガーフィールド と、可愛すぎてカメラが彼女ばっかり撮っちゃう #マヤホーク を愛でるための映画。
中盤まで無音になることがほぼないくらい、センスの良い音楽が鳴りっぱなしでMVを観ているような感覚。
絵文字を使った演出やiPhoneで撮った映像等、ガチャガチャした映像をあえて劇場のスクリーンで観ることの意外性に面白みを感じたので、これを配信版で家庭で観たら多分違った感想になる…はず…。
#ジアコッポラ 監督自身が自分のことを"写真家"だと言っているだけあって、映画的な映像を期待していると肩透かしを喰らうかもしれない。
例えば、タイトルカットでfilmed in Los Angeles, CAと書いておきながらHOLLYWOODロゴを真正面から撮っちゃうところや、主演のマヤの顔を追ってばかりで周囲の風景をあまり映さないところなんかは街がLAだろうと架空都市であろうと関係ないじゃん…となる訳ですが。(マヤちゃん可愛いので撮りたくなる気持ちはすごく分かるんだけど)
キャラクターの背景や深みがない代わりに、幻想的で画としてキッチュでカワイイ。
Special thanksにグッチ、シャネル、トムフォードと錚々たるブランドの名前がある通り、ファッショナブルなMVだと思えばすごくたのしい。
ジェイソン・シュワルツマンが出てきた時点で、コッポラ家の映画!って感じで笑っちゃった。
ジア監督には生まれながらのセレブとして人脈を生かしに生かしまくって、これからも見目麗しい写真や映像を生み出してほしい。
最近のアンドリュー・ガーフィールドは爽やかスパイダーマン俳優のイメージがすっかりなくなったような気が。(褒めています。日本でいうと岡田将生くんも同じものを感じる…)
同じく「アメイジング・スパイダーマン」で共演したエマ・ストーンが「ララランド」で人気ハリウッド女優になっていく女性を演じたのと、今作で奇妙なYouTuberを演じたアンドリューの対比も興味深い。
メインストリームよりもartyで風刺の効いた道を行く彼もいい…けれど、そろそろ"正統派ハリウッド"な彼の姿も恋しい。