のっぴー

太陽とボレロののっぴーのレビュー・感想・評価

太陽とボレロ(2022年製作の映画)
4.5
予告編をみて、興味をそそられ観てきました。あっという間の2時間30分でした、感動・感動・感動の連続でした。

名俳優の水谷豊さんが監督・脚本を担当されて、ご本人も脇役として登場。監督としてもキャストとしてもご立派でした。

名もない素人楽団が、存続が厳しくなり解散のコンサートを行うことに、そこで起きるさまざまなハプニングを乗り越えて、見事最後の舞台が開かれる物語。

出演キャストの方のほとんどが楽団の団員のため、演技と同時に何かしらの楽器の演奏が求められる役どころ。もともと楽器に携わっていた方もいるかもしれませんが、それでも演技と演奏の両立はなかなか大変だったのではないでしょうか。

まずは、主演の檀れいさんに助演の石丸幹二さんの息のあった演技に感銘を受けました。お2人の性格の違いから、共感する部分の掛け合いがすばらしすぎました。

森マリアさんと町田さんをはじめとした楽団の方々の演技もすばらしく、みなさんの楽団への想いがひしひしと伝わる、まさにみえる演技でした。個人的には、原田さんと河相我聞さんのやりとりがお気に入り。

物語もおもしろく、何度も前のめりになりましたが、シーンの切れ方が気になるとこが多かったのが、少し残念でした。もう少し、その場の空気感とか登場人物の表情とか想いにフォーカスしてもよかった気がします。

ただ、映画の舞台となる街の雰囲気や景色などは自分好みで、檀れいさんが経営するアパレルショップや石丸さんが経営する中古車販売店のセットもなかなか雰囲気でていた印象です。

感動的だっただけに、ところどころのシーンのフェードアウトがもったいなく感じてしまいながらも、コンサートのシーンからそこに至るまでのできごとのシーンは見ごたえがあり、みなさんにぜひおすすめしたい映画です。
のっぴー

のっぴー