「魂だけでも残ってほしいの。どんな姿であっても」
この主人公の奥さんのセリフと、終盤のとある人物が語る事件の動機が重なる作りはよかった。
すごく面白かった!
〈あらすじ〉
癌により余命僅かな検察官が、実業家が死亡した不可思議な事件を捜査することで、自身の命と事件の謎に翻弄されるお話。
舞台は近未来の台湾で、扱ってる内容は、遺伝子複製や修復といった西洋医学に関するSF。そこに呪いとか陰陽道とかの東洋オカルトを絡めて事件の全貌を描く独特な世界観になっている。
全体的に暗いトーンの画が、作品にとても合っていたと思う。
事件を追いながらも残り少ない命の時間で疲弊し、残される家族を思いながらも、重大な決断をくだす主人公の検察官としての姿勢と、
ラスト10分で明らかになる衝撃的な結末が見事に結びついていて、お話としても、とても面白かった!
この脚本はお見事。
物語の中盤にネタバラシがあり、とんでもない事件の真相と犯人が語られるが、そこからさらに終盤にひとひねりを加えてくる、どんでん返し作品好きを歓喜させる映画。
個人的には凄く面白かった作品『目撃者 闇の中の瞳』のチェン・ウェイハオ監督作品なので、期待して鑑賞したが、
その期待を裏切らない出来。
この監督の作品が自分には合うんだと思う。
これは、『紅い服の少女』もぜひ観ないといけない😆
主人公が最初から余命僅かなので、話は重いし、映像も暗いしグロロだし。
内容もすこし難しい題材なので、
間違いなく人を選ぶ作品ではあるが、
最後にひっくり返る作品が好きで、まだ観てないよ、という人にはぜひ観てもらいたい作品。
はたして、主人公がくだす最後の決断が皆さんの目にどう映るのか、ぜひ感想を聞いてみたい映画だった。
最高に面白かった!
大満足。