けーはち

クルーガー 絶滅危惧種のけーはちのレビュー・感想・評価

クルーガー 絶滅危惧種(2021年製作の映画)
2.6
ケニアを舞台にしたサバイバルスリラー。自然保護意識高い監督による密猟・環境問題に注意喚起する作品。なるほどテーマはもっともらしいが、劇中の展開を観ると羊頭狗肉。ガイド費用をケチって無断でサファリに繰り出す家族➔免許取り立ての息子に車を運転させ、事故発生➔意識高い家族ゆえにPETボトルを拒絶、ガラスのビンで水を持ち運ぶため事故で全滅➔所持品は軒並み破片でメチャクチャ➔そもそも母親が糖尿病で早くインスリン射たないと死ぬぜ!──と愚行に愚行を重ねる自業自得な印象が色濃く、また家族の内輪揉めのギスギスで間を保たせたかと思えば、ようやっと出てきたのは妙にカクカクしたCGIで動くB級の獣、そして素人にまんまとしてやられるアホな密猟者の群れで、この画に自然保護の説得力を覚える方が難しいと観る側が頭を抱えてしまった。本作で一番学びがあるのは「PETボトルは破損しにくくて素晴らしい素材だな~」という点か。