けーすけ

決戦は日曜日のけーすけのレビュー・感想・評価

決戦は日曜日(2022年製作の映画)
3.6
谷村勉(窪田正孝)が秘書をしていた議員・川島昌平が病に倒れ、川島の娘である有美(宮沢りえ)が後継候補として擁立された。ところが彼女は熱意はあるものの自由奔放でトラブルを起こしてばかりの世間知らずだった。そんな有美に日々振り回される谷村。どうなる、選挙戦・・・!





とある地方都市の衆議院選挙を描いたコメディ。
宮沢りえがコメディエンヌやるのってがなんだか新鮮。


会見で「各々」の読み方を間違えるというシーンでの掴みが最高!ほかにもどこかで聞いた事があるような失言があったりで、有権者とのやり取りでは、
「なるほど、分かります。用水路にお年寄りが落ちそうで危ないと。私はこう思うんです。用水路にお年寄りが落ちたら危ないですよね、と言うことはお年寄りが落ちた用水路は危ない用水路と言うことになるんです」といった小泉進次郎構文的なギャグや、
無職の人に「今求職中なんですか?今まで何やってたんですか?」と声をかけるという、麻生太郎を彷彿とさせるネタなどがガンガンとブチこまれて笑える部分が多々。

選挙始まってすぐのスキャンダル発覚など、選挙戦の裏側が面白おかしく描かれており最後まで楽しんで見られました。


秘書としては中堅どころとなった谷村を演じる窪田正孝の飄々とした感じと、実のところ裏側では黒い面も持ち合わせているという役柄が最高にハマっております。

有美を演じた宮沢りえの突き抜けっぷりも流石の一言。赤いジャケット等の衣装がどれも映えていてかっこよかったですね。


後半の都合のよさは最早ギャグマンガですが、選挙エンタメとして笑える一作かと思います。
ただ、映画としては笑えるけどもある意味有権者はバカだと皮肉った一面もあるんだなと感じたりもしました。
選挙の見方が少し変わる作品かもしれないですね。


2021/12/23(木) オンライン試写会にて鑑賞。
[2021-094]
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