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ひまわりのharuのレビュー・感想・評価

ひまわり(1970年製作の映画)
3.4
2022/4/24 観賞。
第七藝術劇場にて観賞。

第2次世界大戦時イタリア。
恋人のアントニオとジョバンナは結婚を決意する。
それにより、兵士のアントニオが
結婚休暇が取れて出兵が遅れるからである。更にジョバンナの策で精神状態の悪さを訴え病院に入れるが、偽りがバレてアントニオは過酷な戦地ロシアの最前線に廻される。
戦争が終わり帰国する汽車でアントニオの姿を彼の母親と探すが何処にも居ない。
ある日、戦地でアントニオと一緒だったと言う帰国兵から「戦地で脚を負傷して撤退の列から脱落して亡くなった」と聞かされる。
その言葉を信じられないジョバンナは単身でロシアへと向かいアントニオを探す。
ゆがて、ある女性マーシャという女性が雪原の中から、かろうじて息しているアントニオを救い出していた。しかし彼は記憶が無くマーシャとの間に子供がいた・・・。


ロシアから攻撃の日々を受けるウクライナ。
ロシアから侵攻してきた兵士に老婆が近付き話かけた。
「貴方は誰❓何しに来たの❓」
兵士のポケットに、ひまわりの種をネジ込み、「貴方が死んでも、その場で、ヒマワが咲く」と・・・。
老婆は、この作品を観たのであろう。兵士に恐怖感を与え様としたのかは解らないがインパクトある話である。

ストーリーでジョバンナがアントニオを探す途中に美しいヒマワリ畑が広がるシーンがある。
しかし、その美しい花の下にはロシア兵、イタリア兵や一般の年寄りや子供の遺体が埋まっていると・・・。
今日の報道を見ていると心痛むシーンである。

「上映の金額はウクライナ支援にする」みたいで観賞しましたが、
見終わった後に、もう一度老婆の行動を考えましたが、
「兵士の死を望む」のではなくて
アントニオの様に「兵士である事を忘れなさい。帰国して種を植えてヒマワリを咲かせなさい」という事ではないだろうか❓

そして作品タイトルとなるヒマワリ畑とアントニオを救った女性はウクライナ人(ソ連)である。

戦争であっても「人の心を失って欲しくない」と願うばかりである。
この時代だからこそ、観て欲しい作品です。
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