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ひまわりのmakoのレビュー・感想・評価

ひまわり(1970年製作の映画)
4.0
《戦争で引き裂かれた男と女の悲しい物語》
◎80点 ◎HDレストア版

第二次世界大戦下、陽気なアントニオ(マルチェロ・マストロヤンニ)と結婚したナポリ女のジョバンナ(ソフィア・ローレン)は、夫を戦争に行かせたくないために狂言芝居までするが、アントニオはソ連戦線に送られてしまう。

ジャケットのひまわり畑。とても美しい風景だけどその下には苦しみ、悲しみなどが埋まっている。

戦争により愛しい人と別れてしまった男女。
戦争がなければ、愛しい人と今でも暮らせていたかもしれないのに。
戦争がそれを一変させた。

ひまわり畑から想像もできない過去の惨禍。
物悲しいテーマ曲とひまわり畑。
冒頭ではなんだかミスマッチにも感じるが、事の真相が分かれば心に沁みる。
これは映画の中だけの話ではないと思う。実際にこういう事は世界各地で起こっただろう。
だからこそ、日本人の心にも響く名作になっているんだと思う。

良い映画でした。
ただ、急な場面変換が多く少し戸惑った。

名作をスクリーンで鑑賞できてよかったけど、ウクライナ侵攻によってこの機会が得られたことに複雑な思いがします。
広大なひまわり畑はウクライナで撮影された。

『ひまわり』は日本はもとより、イタリア本国でもオリジナルネガが消失しておりポジフィルムしか存在しない。公開50周年を迎えた2020年に、日本でポジから変換したHDマスターに修復を加えた。最新技術を駆使し、映像に関しては画面上の傷を除去して、明るさや色の揺らぎなどの症状を改善。音響に関しては、モノラル作品でありながら、周波数ごとに音を拾い出し、最新のノイズリダクション技術で雑音を除去。オリジナルに近い仕上がりになった。現時点で世界最高のクオリティでの上映素材となる。

◆お詫びとお願い◆
前作にコメントを頂いてまだ返信ができてなくてすみませんm(_ _)m
鑑賞するスピードに感想文を書くスピードが追いつかず感想文が溜まってしまってます。記憶が薄れつつあるので、先に投稿することにしました。今後このような事が増えると思います。返信は更に遅れご迷惑をおかけしますがお許しくださいm(_ _)m 返信は必ずしますのでお待ちください。


観客 40人弱
日本版字幕: 林完治
劇場鑑賞 #47
2022 #54
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