まこ

ひまわりのまこのネタバレレビュー・内容・結末

ひまわり(1970年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

学生のころ、「名作だから」と親に薦められて観たのが最初。ストーリーが切なく、すごく印象に残ってたから、リバイバル上映のことを知って、観に行かねばと映画館で鑑賞。

初めて観たときは、戦争は過去のことだったし、舞台はイタリアとさえ誤認して記憶してた。それくらい戦争は過去のことだったのに、今は映画の舞台であるロシアとウクライナで実際に戦争が起きている。現実と重ねてしまって胸が苦しくなった。広大なひまわり畑はウクライナでの撮影で、その下には多くの戦争犠牲者埋まっているという。

戦争は始まるときは突然で、日常が一変する。そして終わりが見えない。待ってた人が帰らない、生きていると信じて、遠路ロシアまで会いにいったら新たな家庭を築いていた。これ、誰が悪いわけでもない。でもさ、アントニオ、一報入れるくらいできたんじゃないの? とも思うけど、凍死しかけて、朦朧としたとこから生きのびた人にそれは言えないか...

ここまでは記憶にあったのだけど、そのあと今度はアントニオがジョバンナに会いにイタリアに戻ったのは記憶になかったから、ビックリ。

戦争は人生を狂わす。微塵も想像すらしてなかったことが起こる。そして結婚とは生きていくために選ばざるを得ない手段だったりもする。終盤の赤ちゃんの泣き声がつらい。「ひまわり」はあまりにも悲恋な物語だ。

映画館で観て、冒頭のひまわり畑と音楽でどっぷり映画に没頭した。約50年も前の映画だけど色褪せてない。それが名作なのね。

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ジョバンナ(ソフィアローレン)の美貌と、なんでも窓の外に投げちゃう豪快でチャーミングなところ、よかった☺️
まこ

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