和桜

ひまわりの和桜のレビュー・感想・評価

ひまわり(1970年製作の映画)
3.2
第二次世界大戦中にソ連の最前線で行方不明になった夫。戦後、妻は彼が生きていると信じて単身でソ連へ渡る。序盤には辿り着く旅の終わりで、彼女は心が引き裂かれるような喜びと絶望を目の当たりにする。
こういう映画は俯瞰して見られるか、誰かに感情移入してしまうかで全く別物に見えてしまう。悲しさというよりも、どっち付かずな男とそんな彼への執着からの解放感が勝り、ジョバンナを全力で応援してしまうラストシーンが素晴らしかった。

一般的には戦争が招いた悲劇と言われているけど、不倫や不貞を美しく見せるために戦争を使わないで欲しい。海外での評判はさっぱりなのに、当時の日本では大きな反響があったのも頷ける。この手の話が好まれる文化的な背景はなんなんだろう。
和桜

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