ゑ

夜間郵便のゑのレビュー・感想・評価

夜間郵便(1936年製作の映画)
3.8
当時イギリスで流行ったバルコンタッチ(ドキュメンタリー風劇映画)のひとつ。お手本みたいなきれいなショットが続いて丁寧に作り込まれているのがよく分かる。
良くも悪くもヌーヴェルヴァーグ的なパンクチュアル精神は感じられず、あまり個はない(最後のラップ?のとこだけ気になった)。単純に映像技術の発達に伴った演出カットが多く、オリジナリティは低い印象。でもラ・シオタ駅への列車の到着からここまで、小さな発見が積み重なって出来上がった映画だと思う。
まあどことなく大英帝国万歳!スピリットは感じる。

ドキュメンタリーは報道と密接に関わってると思うんだけど、なんかこれ見て改めて私が好きなのはリアリズムの手法をとったフィクションなんだと気づいた。緻密な作り込みを感じられる作品が1番好き。要するに設定厨なんだと思う。
ゑ