消々

アビゲイル・ハームの消々のレビュー・感想・評価

アビゲイル・ハーム(2012年製作の映画)
1.0
ファンタジーとは呼べず、社会派でもなく、ただ人間の独占欲を見ていた気がした。
(ネタバレあり)
目の見えない人へ物語を朗読して聞かせる主人公(アビゲイル)。ここでアビゲイルは目の見えない人と外の世界の橋渡しをする人として描かれる。この導入がその後の物語を暗示する。
ある晩、不思議な男性が部屋に現れ、彼の導きで青年と出会う。青年と暮らすようになって以降、アビゲイルは青年と外の世界をつなぐ役割を担う。青年は事あるごとに窓を開け、外の世界にに執着を示すけれど、アビゲイルは外は危険だとして青年が外へ行くことを禁じる。アビゲイルは青年を家に押し込めようとすることで、橋渡し役に失敗する。そして、青年は去る。
この話自体は面白く興味をそそるのに、ずっとおぞましい気持ち悪さがつきまとった。アビゲイルの顔から人間の欲が透けて見えたからか、青年の幼児っぽさと体のギャップに耐えられなかったのか。
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