てれ

ただならない物語のてれのレビュー・感想・評価

ただならない物語(2021年製作の映画)
4.0
インド映画、Netflixオリジナルだと切り込んだモノ見せてくるから本当にぞくぞくします。特にこういうアンソロジー式のやつ。この映画は今まで観たアンソロジーの中でいちばん面白かったです。

Majnu
予想外の展開で首の後ろ叩かれたみたいな衝撃を感じた。
女の人が闇墜ちしたみたいになってるけど、冷静に考えたら彼女もある意味被害者だよな。だからこそ救われないし胸糞。

Khilauna
メイド姉ちゃんとその小さな妹の本気の借り暮らし。貧乏って不幸でしかないと俯瞰できてしまうのは自分がお金持ちな証拠なんだな~っていう埋められそうにない溝を感じた。中身の描写まではないけど相当グロいなこれ。純粋ゆえの狂気。

Gheeli Pucchi
断トツで面白かった話。
ダリット(カースト最下級の身分)、女性、レズビアンというインド社会において弱者になってしまう要素が重なっている主人公のバーティ。燻る瞳が鮮烈に印象的だった。
「本当の自分を知れば幸せになれる」って言ったバーティが、自分は何者なのか知っているのに環境のせいで幸せを掴めていないのがもう本当に現実を突き付けてきて、見ていてひどい憤りを感じた。
学歴も同じなのに採用されないって本当に酷い話だよね。その理由がカーストなのってどうしようもないじゃん。
これが日本だとおそらく顔で選ばれるんだよね。とにかく生まれつきのもので差別するのはダメ、ゼッタイ。
主人公役のコーンコーナー・セーン・シャルマーは顔と名前だけ知ってたけど、こういう演技を魅せる女優さんってあまりいないから個性的だと思った。
あと私がひそかに推してるアディティ・ラーオ・ハイダリーが可愛くてちょっと頭が緩いお嬢様役やっててハマってた。

Ankahi
何も知らない人間を弄ぶのはやめましょう。
これはお母さんの方に非がありまくりだよ。聾者なのをいいことに利用した感じがして最低。
てれ

てれ