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食の安全を守る人々のomnivoraのレビュー・感想・評価

食の安全を守る人々(2021年製作の映画)
3.5
とてもとても重要であって
とてもとても知られていない
そんな内容だらけの映画だ

僕は10年前からこの手のことはずっと調べていたり、消費行動としての活動は行なっているけど、いつの間にか自分や家族や職場だけの活動になっていた。この映画を観て、再度広めていく必要性を感じる。癌やその他のアレルギー症状など、昔はなかった病が蔓延していることにどうして疑問視できないのだろうか?すでに日本という国は異常事態だ。

何も考えられなくなった人が増えている。目の前さえ良ければ、見えていない部分はどうでも良いと思っているのなら、その逆も然りとなる。直接見えていなければ何をやっても良いという世の中が加速し、自分や自分達が困るような出来事もまた、見えていない場所からの行動の影響かもしれないという事を感じられなくなる…またはすでに感じない。

農薬だけじゃない。食品、衣類、住まいなど暮らしの全てだ。

少しだけこの映画を否定するなら、移動中の新幹線のシーン。この映画に最もよく出てくるあのお方…農薬は散々否定するのに、缶コーヒーを飲んでいた。その缶コーヒーが100円ちょっとで飲めるようになる仕組みってなんだっけ?と問いたい。自分が扱う分野だけじゃダメだと思う。暮らしそのものを見直し、消費行動を見直せば、消費動向が変わっていき、その手の産業にジワジワとお金がいかなくなる。これが僕らのような一般市民にも行える最もクールで効果的な抗議行動だと思うし、デモ活動よりも効果的で確実な方法だろう。

何がともあれ、自分達がいつも何を食べているのか?何にお金を使い、何の為に医療があって、何のために子供を産むのだろうか?そして後世に何を残し、何を託すべきなのか?を今一度考える必要がある。

日本はとっくに後進国。さぁ、手遅れになる前に。
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