kitkitkit

サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)のkitkitkitのレビュー・感想・評価

4.3
1969年と言えばウッドストック。
その夏にニューヨークのハーレムで行われた黒人のための音楽フェス「ハーレム・カルチュラル・フェスティバル」。

このフェスの存在は、全然知らなかった。
それもそのはず、色々な理由が重なり50年お蔵入りになっていたそう。
いろいろ興味深いし、観ない理由がない。
しかも監督は、ルーツのクエストラブ。

演奏シーンは当然見もの。
どれも貴重な映像で鳥肌もんです。
若き日のスティービーワンダーのドラムミング。
マヘリア・ジャクソンのゴスペルシーン。
スライ&ザ・ファミリーストーンの圧倒的な存在感。
ニーナ・シモンの歌いっぷり。
インタビュー映像も挟みつつ、ハイライト的に繋いでるので、テンポ良いです。
でも、クエストラブだからなのか、押さえどころがむちゃくちゃ良い。

それとやはり文化や背景が気になります。
黒人。ファッション。場所。時代。音楽。
ウッドストックとの比較すると、違いが鮮明な所も多く、納得してしまう。

昨今のBLM問題など、
50年前から変わってないという現実。
そもそもこのフェス事態が「歴史的ではない」と理由で、世に出てなかった事実。
これこそ差別のような気もしたり。
鑑賞後、後追いで色々と検索してしまう。

スライは当時の人気も含め、白人混合のバンド、楽曲、歌詞、ファッションなど、けた違いのカッコ良さ。
歌詞がまさにいま、
"EVERYDAY PEOPLE "にガツンとやられます。

サントラも出ないようなので、
興味あるかたは、映画館にて観たほうが良いやつです。ぜひ!
kitkitkit

kitkitkit