FutosiSaito

サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)のFutosiSaitoのレビュー・感想・評価

4.0
 自由とソウル、まさに魂の叫びが繰り広げられる。それなのに、日の目を見なかった黒人による音楽フェスの記録だ。
 宮廷音楽、室内楽があるクラシックに対して、これは屋外で何よりもソウルがぶつけられている。
 何と言ってもマヘリア・ジャクソン、そのソウルフルな歌いっぷりは、楽譜にできない自由で情熱的な「歌」を超えた絶叫でもある。それが、すばらしい。
 モータウン・サウンズも、ここにも登場する若きスティービー・ワンダー(彼もつい最近までモータウンに所属していた)の楽曲も同様だ。
 杓子定規でなく、いろいろなジャンルも包括し、いろいろな人種も参加しているこの音楽フェスが、なぜこの時まで公開されていなかったのか、それも考える必要がある。
 また、このようなドキュメンタリーが商業ベースに乗る(商業ベースで成立する)、アメリカの文化度についても羨ましくなった。
 
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