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成れの果てのtakerattaのネタバレレビュー・内容・結末

成れの果て(2021年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

幸福や幸せという相対尺度を、人は人々の中で、自分に合うものを探す。

好きとか、その延長に愛し合うとか。

圧倒的に好かれてたりして、逆に若気の至りもあってか?肉欲の先に、レイプまがいの事件が起きてしまい、事件化して粛清されたような、そうでないような。

そんな少女の貞操を陵辱した男と、その姉や、その仲間が、
方や、失望し故郷を捨て、親も実家も半ば捨てるように、自らの夢を追求するんだと、東京にアパレルデザイナー目指して上京した、陵辱を受けた側の妹。

話しは、その陵辱した犯人の男が、まさか被害者である、妹の、その姉と出来て、結婚しようとなっていて、そこから始まる、

姉妹共に女だが、女を賭けた、男への嫌悪と復讐の話し。

観ていて正直気持ちいいストーリーではない。綺麗事で片付かない、不条理な世界や
過去の事件を知っていて、その前科を脅し、先輩交際が成り立ってたり
いじめられっ子が、仲間入りするのに、陵辱の話しをネタに、輩に加わってたり。

単に、誰それの事、好き。そういうシンプルな世界ではなく、
お前に好かれるほど、私は落ちぶれてないなど
他人蔑視や、相対評価の上位にマウントすることで

アイツより私は上で、幸せなはず!と
確信したい人々。

しかし、姉と元レイプ犯が、恋仲で結婚を考えるようになったのを実家に戻り、
難癖をつける妹。

幸せになって欲しくないし、被害を受けた私より幸せになるな!

妹風な傲慢で幼稚にも見えるが、肉欲と女体を備えた、もう子供でない、
姉と張り合える、大人の女となった時

男は言われるような強引な要求の、
レイプはされて被害者にされたけど、
それでも姉と結婚して幸せにならず

私と暮らして欲しい。
脳みそぶっ飛ぶ、とち狂った論理だが
そうもしても、過去を割り切れず
それを差し置いて、幸せになる者を寛容に許せない。


そういう場面を人はどう乗り越え、幸せと感じるか?
重いテーマだが、考えさせられるストーリー。

映画の他に舞台もあるようです。

体調いい時に一見の価値ある作品としてお勧めします。

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成れの果て

作者 マキタカズオミ
国 日本
言語 日本語
ジャンル 戯曲
初出情報
初出 舞台公演
初演情報
場所 サンモールスタジオ
初演公開日 2009年5月21日
演出 マキタカズオミ


『成れの果て』(なれのはて)は、マキタカズオミによる舞台作品。
マキタカズオミ主宰の劇団「elePHANTMoon」により、2009年に東京・サンモールスタジオにて上演され、2014年にこまばアゴラ劇場にて再演されている。
なお、初演時には2009年度サンモールスタジオの最優秀脚本賞を受賞している。

両公演でのキャッチコピーは
「不幸や絶望はもういらない。わたしは幸せがほしい。」。
この舞台作品を原案とした映画が、宮岡太郎監督、萩原みのり主演で2021年12月3日に公開


監督・企画・編集:宮岡太郎
脚本:マキタカズオミ
プロデューサー: 三浦進
アソシエイトプロデューサー:才本規史、田村宗慈、山口慎平、近藤護、小池康晴

撮影:山本周平
照明:鳥内宏二
録音:大野裕之
衣装:深野明美
スタイリスト:秋田百合美
ヘアメイク:大岩乃里子、澤田梨沙
音楽:岡出莉菜

助監督:幹戸良太

宣伝美術:大脇初枝
配給:SDP
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