やかじょ

恋の病 〜潔癖なふたりのビフォーアフター〜のやかじょのレビュー・感想・評価

3.5
昨年見損ねた台湾映画。
好きな映画かと言われるとそうでもないけど、何かのきっかけでこの映画のことを割とよく思い出してしまう。
強迫性障害で潔癖症のふたりが出会い、お互いに補い合いながら共同生活を始め、上手くいっていたがある日彼の方は治って生活が徐々に変わっていく、みたいな話。

前半は2人のちょっと変わった恋愛の進め方が可愛らしく、お互いに同じ病気だからこそのデートの仕方がある。きっちり決まっていないとダメだから、ふたりの動きはシンクロする。観ているときは平気だったのに、次の日お風呂に入っているときに、物語の最後の方で女の子がマスクを外してニコッと笑ったときの展開と前半の2人でレインコートを着て同じ歩幅リズムで歩く様子、同じ話題が無くなった時の様子が走馬灯のように思い出され泣いてしまった。
本当に見終えて何度も思い出す。
自分が寒くてコートのフードをかぶり手袋をしているだけで思い出してしまう。
少し特殊な題材にしてあるが、普遍的な恋の物語であった。ただそれでもその特殊な題材が普通の人よりも孤独であることを考えると一層辛い気持ちになった。まぁ、物語自体はそう簡単に終わらないけど。

2人が潔癖症を克服するためのゲームをいくつかするんだけど、別に潔癖じゃなくてもハードなシチュエーションばかりで無理だった。

花束みたいな恋をしたを思い出すなと思ったら結構みんなそうだった。