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かそけきサンカヨウのPoMooNのレビュー・感想・評価

かそけきサンカヨウ(2021年製作の映画)
2.8
不思議な題名だなぁ、ってのと井浦新に惹かれて視聴。『かそけき』の日本語も初めまして、で、「サンカヨウ」という花がある事も初めて知った。花自体は、なんとも可愛く儚い姿。

中学から高校になる陽(志田彩良)は思春期ど真ん中の時期に父親の突然の再婚。優しく理想的な父であっても、新しい妻と幼い連子に気が行ってる。寂しくもなるよ。更に、生みの母に会いに行くも顔を見てくれない。口数が少なく感情を内に秘めた『かそけき』感じの複雑な心境を丁寧に描いている。陽が好意を寄せる同級生、陸(鈴鹿央士)が純粋で、陽との同学年の男女の精神的差を上手く表現している。

全体的に淡いサンカヨウの花と思春期の成長を重ねたような作品。見ていて心地は良い◎

が、しかーし、出だしからちょっと違和感を感じた。陽をおぶった母親が「陽、見て、サンカヨウ」と、花を見つけて言うんだけど、背中合わせなんだよ、おんぶが。で、花を差し出して見せてもいない。良い方に考えたら、なにかの象徴?
それと、「恋人ができた」と父が娘にいうかなぁ?その台詞に違和感あるんだなぁ。父と娘の他の会話にも何かしっくり来なくて。(父と娘だから?)
その辺が理想的家族描いてみましたって、感じで『かそけき』だった、、、。
No.1230
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