じゅんP

ベネデッタのじゅんPのレビュー・感想・評価

ベネデッタ(2021年製作の映画)
5.0
共感や協調性、一般的な正しさなどとは正反対の極振りしたエゴが結果、ある種の真実味を備えて現実への対抗手段に肉薄してしまう劇薬処方箋ムービー。

見たいものと見えているもの
信じているものと信じたいもの

個々人の持つ物差し・色眼鏡による認識のズレが、何の調整もされないままに曝け出されることで、”誰”にとって都合良く縁取られた世界なのかが明白に浮かび上がる。

善いも悪いもなくポスト・トゥルース(とその影響力のデカさ)に踊らされる僕らと、取り巻く環境に物怖じすることなく、我が物顔で幻影の上を歩くベネデッタ。

世界を覆う欺瞞に、狂信と「和平のキス」を。
じゅんP

じゅんP