アル華

ベネデッタのアル華のレビュー・感想・評価

ベネデッタ(2021年製作の映画)
5.0
【観客をも欺く真実の行方】
歴史上初の女性同士の同性愛裁判記録を原案に、「エル ELLE」のポール・ヴァーホーベンが放つセクシュアル・サスペンス。
引用 : Movie Walker https://moviewalker.jp/mv78905/

◆結論
面白すぎる!!
本作と類似する映像体験として『地獄の黙示録』が極端で、観客の心の片隅に余韻と疑問をエンドロール後も残し、作品とリンクできる時間を与えてくれる神作だと思います!

また批評で目にする官能的、暴力的な描写は物語の本質を包むいち要素でしかないのが良い!

◆思ったよりもエンタメ色濃い一作
カトリック修道院女の、伝記作品とは到底思えない”真実の正体”や”裏切り”のテーマ性とエンタメに満ちて楽しめる一作でした!!
同年公開の『最後の決闘裁判』(2021)と同じく雰囲気や展開が伝記物ながらとっつき易く、尚且つ本作の方が、より洗練された脚本や登場人物への共感性も高いと思いました!

主人公組を支える修道院長役のシャーロット・ランプリングは流石の演技!
『スイミング・プール』や『DUNE/デューン 砂の惑星』でも思いましたが、とても印象的な顔立ちをされているので、覚えやすく凄い演技力なので大好きです!

好きなシーンは、最終盤のvs教皇戦全般👏
イエス様との幻視描写も面白みや恐怖、様々な感情を与えてくれる楽しいシーン!
ベネデッタの”何考えてるのか分からない感”と信仰の深さが、権力を手に入れるも大事な物を失う結果となるのも面白い!

本当に大好きな作品です!!
アル華

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