自身に揺るぎない心を持った逞しくも愛おしい女性を描く、ここまで一貫した作家性を発揮してくれて安心して観られる監督も珍しいと言えるほどに今作も最高にヴァーホーヴェン映画。
どのように立ち振る舞えば最善なのかを幼少期から心得ているベネデッタは成人となってからもその力を遺憾なく発揮し成り上がる。
世間からはみ出し民衆から追い出されたかのように羊の群れと共に現れたバルトロメア、彼女の出現からレールに乗せていくようにすら思てしまうベネデッタの行動は正に神とも言える。
彼女は持っている、奇跡という揺るぎない自信を。
役者陣も皆素晴らしく特に主要キャラクターのバルトロメアと修道院長の2人は目が離せなくなる程演技に魅入ってしまった。
暴力描写やポルノ描写をがっつり見せつつ、ラストの展開まで痛快エンタメに仕上げてくれる辺りもほんとに信頼できる。
