天津甘栗

ベネデッタの天津甘栗のレビュー・感想・評価

ベネデッタ(2021年製作の映画)
3.3
サイボーグのアクション映画、エロティックサスペンス、ぶっ飛びSF、WW IIの女スパイ、そして今作は宗教物の伝記。ヴァンホーヴェン作品の際限のない振り幅には本当に驚かされる。
教会が福音をもたらす精神的な救いの場所であると同時に、金と権力を牛耳る営利事業構造があるように描く点は生々しさしかない。御年84歳、恐るべし。

ベネデッタの思い込みか、自作自演か、はたまた真の奇蹟か。いずれにしろベネデッタの勢いに周りも飲まれていく様子は、リュックベッソンの『ジャンヌダルク』や、園子温『愛のむき出し』と通ずるものを感じた。
同性愛は犯罪扱いだったのにも関わらず、女子修道院ではレズビアンが珍しくなかったそうな。日本の寺院でも男色が浸透していたように、同性だけの閉鎖環境ではそういうのが自然発生的に生まれるんだろうな。

それにしても膣に挿れて開いていく拷問器具、エグすぎる。
天津甘栗

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