夜ノ砂

べイビーわるきゅーれの夜ノ砂のレビュー・感想・評価

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)
3.5
まるで朝食のパンでも焼くかのように殺しを実行するJK殺し屋二人組はバイトの面接行ったり普通に表社会で揉まれている。ミスマッチとギャップをすぐそばにある日常の中に描く刺激。

都会のどこかにいそうな2人のJK〈本業:殺し屋〉が聞き取りにくい時さえある掛け合いと格闘技並みの本格アクションを長回しでリアル感と臨場感たっぷり。

華はあんまないけど味がある。決して高級な酒じゃないけど“好き”にさせる手頃なバーボンのような味わいが。

強いけどどこか不器用、でも偽りはない。そんな二人の生き様は、私が10代だったらどっぷり感化されていたに違いない。その日からまひろ(伊澤彩織)になってるわ。そういうエッセンスが出まくり。いいなあEDの二人のダラダラライフ感。

偽善に塗れた一般社会なんかクソ喰らえ。みたいな感情を〈ほどよく〉呼び覚ましてくれるいい感じのアウトロー映画。

よく比較される『バイオレンスアクション』とは、本作が漫画『バイオレンス…』に影響されているのはまず間違いない。ってかパクリシーンが多々ある。

漫画を元に“一般人”が作ると映画『バイオレンス…』になり、“不良”が作ると本作になる。そんな感じ。
夜ノ砂

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