どこか避けていた部分もあったのだけどダルさがしっかり良くて好きだった。
ベタな殺し屋の日常なのだけどそこに現代の若者が抱える普遍的な問題に苦悩する二人の仲良し女子高生設定がくっついた結果、設定を生かした細かい描写により非日常の殺しからポップな殺しに転化できている。OPのコンビニシーンがしっかり名刺代わりになっているのが最高。
監督のインタビューで「ハリウッドより参考にすべきはジャンプ」とのあるように昨今の某スパイ家族物やヤンマガ原作で実写化もした日常殺し屋物、そしてカウボーイビバップ・シティーハンターそしてルパンのような伝統的な日本漫画の影響もヒシヒシと感じられる。もちろん映画好きならクスッとなるオマージュもあり初期タランティーノのような映画作りに対するノリノリヴァイブスも感じる。
特にメイド喫茶にバイトしに行ってしまう所なんてこの映画の真骨頂な部分、メイドやろうと思えば楽しんで出来ると思いきやオタクとの危機一髪よりもヤクザとの危機一髪をプロフェッショナルにこなしてしまう自分が嫌になる。
EDがKYONOって部分にも結構食らってやはり映画以外のカルチャーからも多大な影響を受けた映画監督って本当に良いな
