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べイビーわるきゅーれのmizukiのレビュー・感想・評価

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)
4.0
ああ、私この映画に歓迎されてないかも…って思ったー。セリフがちくちく痛かったし、ノリも合わない。私は、人間一人一人の感情論が好きなので、感情論をメタ視点とか冷めた目で見られていると悲しい。本当に正しいことなんて一つもないんだから、正しいって信じたことがその人にとって絶対に正しいんだもん。
感情論を、嘲笑されてる感じが嫌だった。私が限りなく感情的な人間だからそう思うんだと思うけど…私は私を一番守らなきゃいけないので、脅かされると感じるものには牙を向くよ。

でもこの映画は、言いたいこととかやりたいこととかをちゃんと発信してる。悲痛の叫びっていうか、作製側が何か大事なことを伝えようとしていることは伝わる。これみて傷ついたけど、それは私の頭が固いだけなのかなあと思う。私は結構夢とか希望とか大好きな側の人間だけど、「夢も希望も無いし」って人からしたら煙たく感じるよね。夢を持つって偉いことなの?という論はよくあるけど、こちらとしては「単なる高望みなんだけどなあ」っていうのが本音で…(口先ばかりで何もできていないし)。
夢があってもなくても共通してるのは「もっと生きやすい世の中だったらなあ」という気持ちだと思う。重いかもだけど、同じ世で同じ時を生きていく上で、この映画からひしひしと感じるような価値観は絶対蔑ろにできないなあと思った。


二人の関係性が好きだった。最後のアクションシーンが美しかった。ラバーガールのお二人もいい。初手で忘れらんねえよのTシャツ出すのなんかうける。「あとで一緒に食べようね」ってフィルム剥がした後のケーキに萌えた。「今先にしなきゃいけないことはケーキを食べることじゃない」って一瞬でわかる二人が愛おしい。
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