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べイビーわるきゅーれのrensaurusのレビュー・感想・評価

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)
3.9
生活のゆるさとアクションのキレで緩急が効いていて面白い。日常×殺し屋のズレ感ってやっぱり相性いいよね。

主役2人のキャラ造形がリアルかつ魅力的で最高でした。
まひろは超内向的で過集中で空想癖持ちでコミュ障だけど殺しは超一流。まともにバイトもできない自分をなんとか肯定しようとバイト先を貶してみたり、しょうがないと割り切ろうとしてみたり…。生活能力皆無だけど一芸に秀でるタイプ。

ちさとは普段は抜けてる部分はありつつも人となりはまとも。でも気が付いたら人を絞めてしまうヤバいタイプ。多分言われたことを聞いていないし、覚えてもすぐ忘れるんだろうな。良くも悪くも我が強く、好きなことをするとみるみる機嫌が良くなり、嫌なことをすると爆発してキレちゃう感じ。

そんな2人のゆる〜いやりとりと急に始まるダイナミックなアクションで飽きの来ない作りに。大団円のあとに仲直りのケーキ食べようって最高なのよ。

設定としてどうかと思ったのは相手のヤクザも文面通りにしかコミュニケーションを取れない上に、思い込みと被害妄想が強めの厄介人格だったこと。メイド喫茶の件は面白かったけど、主人公2人のゆるさが霞むぐらい締まりのない敵だったので、もっと硬派な敵が良かったかなと。子供のギャルとヤンキーも然り。

ともあれ、丁度いい温度感で良いアクションと笑いどころもあって楽しく鑑賞しました。
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