全体的に低予算な雰囲気であることは否めないものの、やれる範囲で非常に健闘している秀作。
コミュ障で世渡り下手だが格闘術がめっぽう強いまひろと、世間慣れしており思いやユーモアを言葉にする事、また銃の扱いにも長けているちさとのコンビ。
二人ともキャラが分かりやすくたっておりどちらも素晴らしいが、特にちさとを演じた高石ひかりが良い。全体的な立ち振る舞いや雰囲気はもちろん、本作は割と繊細なユーモアを扱う会話パートが多いが、細かい言葉の言い方や間、表情など相当完璧にこなしていると思う。彼女の存在感こそ本作の心臓だろう。
とにかく全体的に主役二人をどう魅力的にみせるか、この点にほとんど全てが掛かっているような構成の作品だが、本人達も制作も手の届く範囲で現状ベストの結果を出しているように思う。欲を言えばもう少し絵面やアクションに突き抜けたパワー感や描写（韓国作品のような）があれば、、と思わないでもないが、でもまあ、この可愛くてポップな雰囲気にギリギリ収まっているのが、この作品には正解な気もする。
