このレビューはネタバレを含みます
社会不適合者、殺しは一流。そんな二人組のゆるい日常系クライムアクションコメディ
台詞メモ
「聞いてよー。店長がウザくてきしょくてさあ」「あーウザくてきしょいならしょうがないわなあ。うわっ」「野原ひろしの名言とか言ってくるんだよ。しかも言ってないやつ」「何それ」「なんか、夢は逃げない。逃げるのはいつも自分だ…真顔で言ってきた」「そういう人ってさあ、怖い話とかしてる時に、本当に怖いのは幽霊じゃなくて人間だからね…とか言いそう」「言いそう。なんかさ、あとさ、そーゆー人はさ、好きの反対は嫌いじゃなく無関心…とか言ってきそう」「めっちゃいいじゃん。ちょっと待ってよ。えー、午後の紅茶、午前中に飲んじゃいましたとか言いそう？」
「なんか、できるだけグロい感じでーって言われたから」「へー、てか田坂さん案件じゃないんだね」「うん、なんか忙しいから今回は自分たちである程度死体ばらしてーって言われた」「何それ、クソ」「なんかあの人いつも偉そうでそういうとこ適当だよね。面接どうだった？」「店長がウザくてシメちった」「あるあるだな。殺し屋あるあるだ」「これひぐらしに出てくるやつじゃん」「そう、魅音が爪剥ぐやつ」「詩音じゃなかったっけ？てかこれどこで売ってんの？」「普通にAmazonで」「Amazonすっご」
「うるさいんですけどー！今電話してるの見えてないかなあ！」
「じゃ、お疲れさまでーす」「ねえコイツ殺してってよー」「あ、忘れてた忘れてた。あ、銃借りていい？」「は？なんで？」「えー、なんか盗られちゃったんだよね」「は？え？なんで？」…「じゃ、お疲れさまです。お疲れさまでぇす。また、また、失礼しまーす」
「死体ほったらかしにした罰が当たったんだよ」「だいたいうちら本業殺し屋なのになんでバイトなんかしなくちゃいけないんだろうね。ああいうのやりたくないからさあ殺し屋やってんのにさあ。うわ美味そう」
「辛ハラだからそれ」「なにカラハラって」「辛いものハラスメントだよ。辛ハラするわ、死体ほったらかすわ最悪なんですけど」「怒んないでえ。もーごめんてえ。ツンツン、おでんツンツン」
「お詫びって…このパンは本質じゃないよね？」「なに急に怖いだけど。なに本質って」「怒りの本質じゃないって言ってるんだよ。何が悪かったか分かってる？このパンでごまかされてる感じがするんだけど」「何その主婦の裏アカみたいな…じゃ食べないのね」
「なんか疲れちゃったわ。バイトクビになるし、増税するし、日本はダメだわ」「そうそう、国が悪い国が。全部国のせいだ」「あーマシンガン撃ちてえ」「しばらくないでしょそういう仕事」「せっかく買ったのになあ」
「ウチの会社の方針としまして、高校卒業と共にクルーの皆様には自立してもらうように決まってますんで。…っていう説明、前にもしましたよね？」「殺し屋のことクルーって呼ぶのやめてよ。マックのバイトみたい」
「最寄りは鶯谷駅」「へー、鶯谷…なんであんなラブホしかないとこなん？下北とかだったらなあ下北」「ねえ、てか家賃ってどうやって払うんだっけ」「知らなーい」「なんで？須佐野さんが色々教えてくれてたじゃーん」「え？マヒロが聞いてくれてるもんだと思って全然聞いてなかったよ」「うっそ、私もチサトが聞いてると思って全然違うこと考えてたな」「無責任なあ」「お互い様だからー」…「どっちー！」「こっち」「へーい」
「お前みたいなバカがすぐ動くから揉め事ってのはでかくなるんだ」
「凄いねえ最初だけだねえ」「てかなんでネットで悪口書くんだろうね。私だったら絶対裁判起こすわ」「いや、殺せばよくない？」
「ちょっと、そんなぐいぐいしちゃダメだよ。…洗濯機さん、いつも、あ、せ、洗濯してくれてありがとう」…「キレるのはや」「これ叩いたら直るんじゃないの？…無理だ諦めよ」
「汁飛んだんだけど」「すいませーん」「気をつけて」「気をつけます」
「その日コンビニの面接入れちゃったわ。頼める？」「いいよー。どうせしょうもない半グレ殺すだけだし」「助かるー。よし、打ち合わせ終わり」「寝るか」
「バイト先の先輩が超ウザくてさあ。なんか、いちいちジョジョの名言とか言おうとしてくんだよね。いやね、私がジョジョ好きだったら…見たことねーつってんの」
「んー、まーねー人それぞれだしねー。いいんだけどね別に。ねー、いいんだけどねー。んー、自分からは何も挑戦しないで、なんか頑張ってる人を見下して安心してるしょうもないツイッタラーみたい。嫌いだわあ。M1見てる時とかに〝え？今のネタ全然笑えなかったの私だけ？私異端児ですか？〟とか言いそう。言いそう！」「しないし。てか前にも言ったけどこれ相性の問題だから」「あっそ。はい、拗れてるから直した方がいいと思うよ。それだけじゃおやすみー」
「私はどっかの誰かと違って本業を全うしますんで」「この人バイト10こくらい連続で落ちてるんですよヤバくないですか？逆に才能」「あ、無視していいですよ。この人、私のこと怒らせようと必死なんです今」
「あの、ごめんなさい、あのー、あの、拳銃使う時、頭狙わないでもらっていいですか？これ毎回言ってるんですけど僕」「心臓…心臓？」「はい、心臓です。僕たちのこと便利屋みたいに思われてるのかも知れないですけど、一応僕たちも人間なんで。あの、はい、そこんとこアレしてくださると凄い嬉しいなって毎回思ってるなあと思って。いつも思ってます。ごめんなさいね、殺し屋って別に人殺せたらそれでいいって仕事じゃないと思うんですよ。ごめんなさい、僕はですけど。一応お二人プロとしてやられてるわけじゃないですか。でなんかプロってさ、流儀とかね」
「ごめんなさい。なんか、色々よくなかったよね。態度とか諸々」「いいよぉ今更」「あのさ私、社会とかには馴染めないし、馴染みたくないし、正直無理だと思ってるし、向き合う…向き合わなきゃとも思ってないのね全然。だってこれ、向き不向きがあって、私には向いてないから向き合う必要がないと思ってる」「うん、そうだね。それでいいと思うよ」「だけどその、これからチサトとは向き合っていけたらなと思ってるんです。割と大事な人だからはい…だからその、この前、チサトがこれから頑張ろうとしてるバイトをなんか、しょうもない事みたいなこと言って本当にごめんなさい。あと、これも言わなきゃいけないんですが、なんかパン買ってきてくれた時もあの…なんか本質じゃないとかなんとか言って本当にごめんなさい。まあ、めっちゃ悩んだのですが、ケーキくらいしか思いつかず…」「ああこれ？」「うん、一緒に食べれたら嬉しいです」
「は？なんで私がそっちまで行かなきゃいけないの？お前が鶯谷まで来いよ。え？てかなんで分かったの？え？なに？ドルチェ&ガッバーナの香水のせい？」
「お嬢ちゃんたち、よくこんなとこ来たね。09に帰んな」「誰コイツ」「知らない」「やる気満々って感じだね。いいね、嫌いじゃない。おいで」…「なんだったのコイツ」
「それ私の銃なんですけど返してもらってもいいですかー？」「うるせー死ね！」「因みにこれ、あなたのお兄ちゃんのでーす！」「煽りすぎでしょマジで」「大丈夫大丈夫そのためのマシンガンな…」
「私は二十歳になったらバットモービル買おうと思ってたのに」
「あの、私ちょっとはっきり言ってもいいですか？私、社会不適合者なので社会で働けないです。私気付きましたはい。あの私、この仕事結構好きなんで」「本当にはっきり言いましたね」「だって無理なんだもん」「私もそう思います。コミュ障だし、人見知りだしで多分普通の仕事できないですよ」「なんかムカつくな」
「運転免許を取ってください。それでドライバーってことで登録できるんで」「運転免許？」「マヒロ絶対無理じゃん」「いや、頑張る。働かないためだ。うん、絶対働かないぞ」
