いちかわ

べイビーわるきゅーれのいちかわのレビュー・感想・評価

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)
3.6
後半に向かうにつれて面白さがどんどん上がっていく殺し屋映画

この監督の作品は
黄龍の村をこの前初めて観たばかりで
こういう作風なんだと
覚悟してみたのだけど

序盤のコンビニやアパートのくだりは
高校生の頃、文化祭で学生たちが勢いに任せて作った映画感があって
面白いっちゃ面白いんだけど合間のセリフの言い方やボソボソ感にきわどいな...紙一重だな...と思いながら観てた
ギリギリ観るのやめないくらいの面白さで
初めてこんな感覚になったかもしれない

淡々と殺し屋をやっている物語ではあるのだけど
無理して明るく振る舞っている感があって
それはまるでクラスに馴染めなかった子が教室で記憶無くすくらいキレた事があると武勇伝として話しているような
なんというかほんとなのかなっていうセリフと演技との間にチグハグがあるように感じた

けど物語が進むにつれて
罪悪感みたいなものはまったく描写されないし
ふたりのセリフがふたり自身から発せられている様な馴染んでいくような気がして
後半は全く気にならなくなっていた

もしかしたらこの映画
最初のシーンから撮り始めたのかな
だから最初だけぎこちなかったのかな
そう思ってたけど
この監督の世界観や役者たちの演技に
引き摺り込まれていったからなのかもしれない


ドルガバのくだりは多分
監督が想定してるよりも大笑いしてしまった
いちかわ

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