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べイビーわるきゅーれのISHIPのネタバレレビュー・内容・結末

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

やっと観た。適度な上映時間でありがとう。そこがほんとに良い。
いくら反社会的な組織であったり、社会から孤立するような場所にいたとしても、多かれ少なかれ社会とは接続せざるを得ない。冒頭の、コンビニでの戦闘から、日常と非日常は隣り合わせというか、もはやお互いがお互いを内包しているとすら感じさせる演出に痺れる。戦闘シーンは、そうはならやんやろと思いつつも、かっこいいからいいよねってなるシーンの応酬でした。また、ヤクザの長が、あまりに理不尽すぎて、不条理を形にしたような男だった。冗談が通じなかったり、自分から擦り寄ってみようとしたものをいきなり捨てる。権力のままに生きる。そんな世の中の不条理性の権化だったが、あまりに呆気なく倒されてしまうのもこの映画の面白いところだと思った。そういうものも結局は脆いものというか。
あまり考えてみない方が良い映画なんだろうけれど、まひろは結局「一般的な」社会とは決別した。でもそれを肯定してくれる仲間が居れば生きていける。彼女を社会に当てはめるんじゃなくて、やっぱりまずは信頼出来る人との繋がりこそが自分の社会を形成する一歩なのかなあ。
DOLCE&GABBANAの香水のせいだった、のは笑った。
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