みむさん

僕の巡査のみむさんのレビュー・感想・評価

僕の巡査(2022年製作の映画)
3.5
「ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ」のマイケル・グランデージ監督作、脚本は「フィラデルフィア」や「ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気」を手掛けたロン・ナイスワーナーだった。

マリオンとトムの夫婦と友人のパトリック。
老いた三人の状況に何かひっかかる。その理由は過去と現在を交互に描きながら明らかになる。

同性愛が禁じられていた時代のイギリス、そもそもそれがあるから事がこじれる。誰も幸せにならない方へ向かってしまう。
これはなかなかにつらい話だった。
どこかで誰かが立ち止まればよかったのか?と考えるが、誰もが愛や自分の幸せに向かって行動しようとしてるので、もう少し抑えて…と思うが一概に責められない部分あり。
自分の気持ちを抑えるかどうか、正しいかどうかより、愛と感情で動く三人。

マリオンやトムの言動の一部は今なら完全にアウトというかヘイトになるが、この時代だからそういうこともあるだろう。

それぞれ苦悩や罪悪感を抱えながら人生を送った三人、最後までとても苦しい話だが、物語の結末はあれでよかったんだろう。状況を考えたら彼ら三人にとってあれがハッピーなんだろうな。

ハリー・スタイルズ、俳優デビューがいきなり「ダンケルク」な上に、俳優としてもどんどん良くなっていくなぁ。