舞台挨拶後に主演のちっちゃい女の子が「ありがとうございました」と言って扉を開けてくれたのが、かわいかった。
監督は演技指導をあまりせず子供の思うままの振舞いを切り取ったそうで、子供っぽいところがありありと映し出される。
ただ自分が苦手な子供らしさが
徐々に癇に障って
最終的手を挙げたくなるほど虫唾が走る。
どこでも大声で歌ったり、
汚い食べ方をしたり、
人の体の特徴をジロジロ見たり、
無邪気な性格は充分に分かっていても、
傷付けられた尾野真千子の慟哭は
見ていられなかった。
お菓子をあげる優しい子と知っているので、
理性的に付き合ってあげたい気持ちはあるけど、
大人にそんな余裕はない。
あむ子本人も、何を言っても理解できない人間と思われている感覚はあるのでかわいそうだった。
広島ののどかな場所と生き物だけに心が休まる。
「社会性のフィルター」を外せばあむ子はただの元気な子。
「好きだ!」
「殺す!」