おそらく発達障害を持った女の子あみこの、幼少期から中学生までを描いた作品。
全ての人に悪気はないのに、それでも日々は傷を負いながら淡々と進んでく。
田舎だからこそグレる選択肢をとる兄。お兄ちゃんはグれて、あみことは意思疎通がとれずカサンドラを起こしてしまい、鬱になってしまう母親。しょうがないんだから、とあみこのために必死に耐えながら、でも限界だったのだろう最後の選択をする父親。
誰も悪くない。だからこそすごく苦しい。
病院に連れてく、と言う選択肢がでてこないのが日本っぽい…
最後はどういう意図なのか、暗くない余韻でおわる。それがまた切ない。
随所にでてくる、あみこの長回しによる心情描写が美しい。
おばあちゃんちに行ってからのあみこの「トランプ切って」で、お父さんが言い淀んでる間の使い方が素晴らしい。ぐっと惹きつけられる。
本当にいい映画でした。またみる。