サトシ

こちらあみ子のサトシのレビュー・感想・評価

こちらあみ子(2022年製作の映画)
4.1
森井勇佑脚本、監督のファンタジー・コメディ映画。

広島の小学校に通う5年生の「あみ子」は、風変わりな少女で、優しい父と面倒見のいい兄、書道教室の先生でお腹に赤ちゃんのいる母との4人暮らし。
あみ子は、純粋無垢だが他人の気持ちが分からず、授業中に騒いだり、歌ったりとトラブルの多い少女だった。同級生の「のり君」が好きだが、のり君は、付きまとわれ迷惑この上ない。家族が誕生日パーティーを開いてくれても、チョコクッキーを食べてせっかくのご馳走を残す有様だった。
妊娠中だった母・さゆりが死産した。良かれと思って庭に「弟の墓」を作る「あみ子」だっが、それまで気持ちを押さえていた母は、墓を見て泣き叫び、以来、何も出来ず寝て過ごす状態になってしまった。妹思いの優しい兄・考太も暴走族になってしまう・・・。

【キャスト】
あみ子:大沢一菜
お父さん・哲郎:井浦新
お母さん・さゆり:尾野真千子
考太:奥村天晴
のり君:大関悠士
坊主頭:橘高亨牧
保健室の先生:播田美保
おばあちゃん:黒木詔子
幼い日のあみ子:桐谷紗奈
幼き日の考太:兼利惇哉
学校の先生:一木良彦
校長先生:柿辰丸

ずっと笑いっぱなしの最高の映画でした。
主演のあみ子演じる大沢一菜が、演技未経験ながら圧倒的な存在感を持つ逸材で文句なしの抜擢です。
冒頭の「のり君知らん?」の広島弁のセリフから惹きつけられました。
あみ子の素直なセリフとのギャップが終始楽しめます。
お父さん役の井浦新が本当に心が広く、このお父さんでないとあみ子も伸び伸びと暮らせませんよね。流石にお母さんが寝たきりになってしまってからは、あみ子に正直に嫌な顔をしていたのがまた愉快さを増しています。
尾野真千子が病んでしまうので前半だけの登場ですが、死産の後の皆への気持ちが本当に伝わってきました。これからホクロが気になりますね。
あみ子のキャラクターを最大限に活かして、有名作曲家、元校長先生、トイレの花子さんが登場しても何の違和感も無かったのが見事でした。
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