「ムーンライト・シャドウ」もう原作を読んでから何十年も経つけど、あの鈴の音の、そもそものエピソードがずっと胸に残っていて、それは岡村靖幸の「ラブ・タンバリン」って曲の「心に住んでる修学旅行が育つんだ」ってリリックと対をなすもので、その、さつきと等のそもそものエピソード=修学旅行の間中ずっと鳴る鈴の音、のエピソードを無かった事にして(!)
まったく別の出会いの切っ掛けに改変してあるのと
柊の恋人のゆうこは、原作では普通の「テニスの上手な、背の小さい美人」なのだけれど、何故か?
それが黒人とのハーフでアフロヘアの女子、に改変されていて
それは何故?多様性を示したいの?
なんでハーフで、
しかも微妙なルックスの子に変える必要ある??
…原作ファンにとっては冒涜に近い改変なのだけれど、小説は小説、映画は映画、と切り分けて捉えてみれば、それなりに見所はある映画だった。
小松菜奈さんは映画単独初主演に相応しい演技。
謎めいたうらら役も、臼田あさ美さんがびったり。そして等役も、宮沢氷魚さんなかなか良かった。
端的に言ったら、あんなに分かりやすく、でも深い原作を、わざわざとても難解に描いた作品。
エッセンスを取り出したつもりかもだけど、原作から変えない方がいい箇所、って必ずあるからね。
多分、外国人である監督に取って、「修学旅行」ってのの概念が理解できてきなかったのであろうか。