マリオン

ナイブズ・アウト:グラス・オニオンのマリオンのレビュー・感想・評価

4.0
前作に引き続いてツイストを効かせまくった話運びとオールスターキャストの競演が楽しい。ミステリーで遊び尽くすという意味では前作の方が好きだが、世間知らずな金持ちに支配された社会に蹴りを入れる構図は図らずもタイムリーで見応えがあった。

前作でもそうだったが、名探偵ブノワ・ブランが脇に周り、虐げられていた女性キャラクターが主人公ポジションになって活躍するのが面白い。しかも、演じているのがダンディズムの権化である007シリーズを引っ張ってきたダニエル・クレイグである。ありそうでなかった新しい組み合わせだなと改めて感じた。

そして、今作ではイーロン・マスクのような金持ちボンクラとそこに群がる連中に対してとても痛快な答えを出してくれる。革命家だと思い込んでいるアホは金を持っていてタチが悪い。ならもうこうするしかないよねってラストになってて溜飲が下がった。

後で知ったけど元ネタはビートルズの楽曲なのね。しかも、深読みするリスナーをおちょくった曲だとか。クレバーなハズしが上手いライアン・ジョンソンらしい。僕は固くて脆い、見えてるけど何もできないもどかしさのの象徴なのかなとか思ってた(笑)
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