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夏の光、夏の音の10000lyfhのレビュー・感想・評価

夏の光、夏の音(2019年製作の映画)
3.0
盲目の女性と聾唖の男性のラヴストーリー。非当事者の私には、性質の異なる障害を持った人同士が、恋愛感情を持ち惹かれ合う感覚、また実際にそれが起こり得るか、正直わからないが、逆に言えば、それらのことを考える機会になった。社会生活上の制約の共有が共感を呼び、それが恋愛に発展し得るか。自分が持っていないものを持つ人に惹かれるのは自然なことだが、それが双方向になることで強くなる絆だからこそ、特別なものとなるのか。また、テクノロジーの進歩で多様なコミュニケーション手段が実現したことで、多様な形の恋愛も可能になったことも、改めて実感した。主人公 2人のキャラ設定を除くと、好意をゆっくり伝え合い、花火をそれぞれの受容と発露で共有する幸せモメントを経て、突然の外的要因による遠恋化という展開はあまりにベタだが、あえて普通のストーリーにすることに意義があるのかも、と思わされた。エンドクレディットの、ピアノ、チェロ、電子音を使ったアンビエント風の曲がよい余韻を残す
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