urakatayusuke

一人になる 医師 小笠原登とハンセン病強制隔離政策のurakatayusukeのレビュー・感想・評価

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本作の高橋一郎監督には、大学時代にお世話になった。
卒業後も、一度だけ記録映像を撮るときに相談させていただいた。
なので監督ではなく、先生と呼びたい。
先生は本作の完成後、シアターセブンで開催されたシンポジウムでの登壇中に倒れ、救急車で搬送されるも急逝された。
本当に残念でならない。
追悼となるかわからないが、先生のつくった映画を観ておきたいと思った。

国策として進められたハンセン病の強制隔離政策、それによって生まれた差別、偏見と戦った小笠原登医師の生涯を丁寧に綴っていた。
強制隔離政策という人権侵害のことを知って、これが現実に起こっていたことなのかという恐怖と共に、
決して、過去の過ちだけの話ではなく、これから先の未来でも起こり得ることでもあると思った。

高橋先生の教えとして、心の奥に大切に置いておきたい映画である。
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