LuckyMOTOMIYA

フェイク・ガール 偽りの少女のLuckyMOTOMIYAのレビュー・感想・評価

3.5
2018年、アメリカのTV映画。ベン・メイヤーソン監督によるクライム・スリラー。原題は"The Wrong Daughter"。

不妊治療を続けてきたケイト(シンディ・バズビーさん)とジョセフ(ジョン・プレスコット)、今度こそはと期待しながらも授からず、心優しい夫ジョセフは傷心の妻に、「かつて養子に出した君の娘と連絡を取ろうよ」と持ちかけて……うんぬん。

しかし二人の前に現れた実子ダニカは全くの赤の他人、"The Wrong Daughter"サマンサ、しかもこの娘はサイコで狂暴な超危険人物で、周囲を巻き込み……かんぬん。

次から次へと問題行動を起こすサマンサを演じるのはシドニー・スウィーニーさん、悪意の塊のような物凄い目つきが印象的、他の出演者もお美しい方ばかりでございます。

邦題の「フェイク・ガール」と「偽りの少女」はほぼ同語反復、原題に含まれる"Wrong"の二義が邦題に反映されていないのは少々残念に思われます。

主人公のサマンサは本来、悲劇のヒロインのはずですが、周りの人々を全員、善良な市民として登場させることで、悪の権化のように描かれたサマンサさん、これはもうメタレベルで悲劇の極みでしょう。

展開が速いとか遅いとか、ご都合主義的だとか、ツッコミ始めるとキリがありませんが、目くじら立てて怒るよりも、ざっくばらんに楽しむのがよろしいかと。

TV映画と侮ることなかれ、非常にムナクソ悪い、面白い作品に仕上がっております。
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