健一

スティルウォーターの健一のレビュー・感想・評価

スティルウォーター(2021年製作の映画)
4.6
素晴らしい!
想像以上によく出来ている作品でした。
これは完全に おじさん が沁みる作品です。
感動し、興奮し、何度も涙し、終始スクリーンに釘付けでした。🥺😵😭
スティルウォーター?
強めの水?
何の事か分からず鑑賞したら オクラホマ州のスティルウォーターに住む男の話。
地名だったんですね!
なぜ地名がタイトル?と思って観ていたら最後にやってくれました。
この落とし所。アッパレです!😃

監督はトーマス・マッカーシー。
私の大好きな「扉をたたく人」やオスカー受賞作「スポットライト 世紀のスクープ」などで『中年オヤジの哀愁』を見事に描いてきた監督。
その監督と今回タッグを組んだのはマット・デイモン。
大作ばかりではなく、本作のような作家性の強い小品にも積極的に出演してくれて さすが息の長い大スターの証を本作でも見事に表現してくれている。
本作のマット・デイモンを見て『老けたなぁ〜』と思われた方もいらっしゃるでしょう。
中年太り、ダサいキャップにチェックのシャツ。
どう見ても『冴えないおじさん』。
でもこれ、役作りですからね!😅

フランスで娘が無実の罪で5年もの間 刑務所に入れられている。
娘の無実を証明するため男はフランスで真犯人を探す無謀な行動に出る。
しかし言葉は通じず 仲間も頼れる相手もいない。
そんな時シングルマザーの女性と彼女の幼い娘と偶然出会い、物事は大きく変化していく・・・

とてもシンプルなストーリーなのに 小さな驚き、小さな感動の連続!
この巧みな構成、細部にまで詰め込まれている要所要所の出来事。見事な脚本。
140分の作品だが、30分くらいに感じるほど、とにかく濃厚。
早くも本年度のベストムービーかも。
こんなに素晴らしい作品なのに何でこんなに上映館数が少ないんだ!😡

一年間の俳優業休養から復帰した「フォードvsフェラーリ」から「最後の決闘裁判」そして本作と。
マット・デイモンの勢いが止まらない!
『孤独な哀愁漂う中年オヤジ』を演じさせたらピカイチだ!
相手役の女優さん。何処かで見た事あるな?と思っていたら彼女 ついこないだ見た「ハウス・オブ・グッチ」でアダム・ドライバーの不倫相手を演じていた人じゃん!

ちょっとだけ唯一残念だったのはマットの娘役を演じたアビゲイル・ブレスリン。
5年間も刑務所にいる割にはちょっと太り気味じゃない?😅
とは言え
かなり力作であることは間違いない。
大満足させてくれた作品でした。

本作観て感動された方には是非 クレア・デインズ、ケイト・ベッキンセール共演の1999年の作品「ブロークダウン・パレス」をオススメしたい。
本作の『前日譚』のような作品でこの映画も かなりの衝撃作です。


2022年 1月20日 15:10〜
ユナイテッド・シネマ浦和screen 3
💺115席
客入り 50〜60人。

一日に2回しか上映してないので思ったより混んでいた。
地元のリフォーム会社、教習所、不動産、専門学校など。
とにかく浦和のシネコンは上映前のCMが多過ぎる。😮‍💨
健一

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