TooruHirono

スティルウォーターのTooruHironoのレビュー・感想・評価

スティルウォーター(2021年製作の映画)
4.1
スティルウォーター/2021年/アメリカ

フランスマルセイユへ留学中に、殺人罪で投獄された娘の無罪を証明するため、父親であるビルはアメリカから渡り、真犯人を見つけ出そうと奮闘する。フランスの文化や習慣を全く知らないビルは、知り合ったフランス人バージニアに協力してもらい、その娘マヤとともに良好な関係を保ちながら、解決のために手を打っていくのね_φ(・_・。しかし人はいいが、粗暴で、直線的な一面があるビルは、刑務所にいる娘とも疎遠になっていき、同居し始めたバージニアとその娘マヤもある一件で出ていくことになる。。。

繊細な人間ドラマとフランスの社会や文化を垣間見る社会派でリアリズムな一面もあり(あんま、フランスにこんなイメージがなかった)、やや長尺だったものの終始集中できて楽しめたね^_^この映画、2007年に実際にイタリアで起こった実話を基に描いた作品であるらしい。。
なるほど、興味深い。

主演はジェイソンボーンシリーズでは、キレっキレのアクションを見せていたマット・デイモン。ずいぶんと恰幅もよくなり、アメリカの田舎町にいるおじさんをしっくりと演じている(*´∇`*)
さらに殺人罪で投獄されている娘に「リトルミスサンシャイン」では生意気な少女を演じていたアビゲイル・ブレスリン。ややふくよかになり、でもナチュラルな演技は健在、喜怒哀楽の表現が私、とても好き♪( ´θ`)


題名である【スティルウォーター】は、アメリカオクラホマ州にある実在する人口約40,000人ほどの田舎町だそう。

ビルとアリソンがスティルウォーターの自宅前で語った最後の会話。

「ここは変わらないね」
と話すアリソンに対して、

「俺はそうは思わない、すべてが違って見える、別の場所みたいに」
と答えたビルにすべての想いが詰まっているように感じた。切ない胸が締め付けるようなラストと静かにフェイドアウトするあたり、さすがトーマス・マッカーシー。この人の作品、大好きだ😘
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