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フォーエバー・パージのオジサンのレビュー・感想・評価

フォーエバー・パージ(2021年製作の映画)
4.0
最初の第一作品目はスリラーのようなホラーのような雰囲気の作品でしたが、以降の作品はアクション要素強めで要するに私のようなミーハーにはかなり取っ付きやすいシリーズな印象ですパージシリーズ。

最新作のこの作品は、パージ政策の影に隠れた政治的な陰謀を描くという側面はフォーエバーパージと唱える暴徒化した一部のアメリカ国民たちによって全部吹っ飛ばされてしまいます。

おそらく昨今のアメリカに蔓延する不穏な情勢とかを皮肉的に描いているのでしょう。
そして、白人が移民してきたメキシコ人やネイティブに救われたり、それで最初は白人で差別主義者的だった登場人物もその姿勢を改めたり。

昨今のハリウッドのポリティカルコレクトネスがこの作品にもあって、でもそれが気にならないというか、そもそもこの映画ってポリコレなの?と思う方もいるかもしれません。

ポリコレというのは単純に言うと差別主義をなくそうということなので、この映画も立派な歴としたポリコレ作品のひとつだと思います。

アメリカという国は州ごとによってリベラルと保守と、その思想というか主義というかは違うらしいです。
リベラルとは新しい考えをどんどん取り入れる自由主義のことを指し、保守とはその名の通り今までと変わらない古き良きで良いという考え方で、ポリコレというのはどう考えてもリベラルな思想。

しかし、だからと言ってリベラルが保守よりも優れているのかと言われたらそうではない場合もあります。
そして、ハリウッドがポリコレを推し出しているということはハリウッドが存在する州はリベラルを推進しているのですね。

アメリカ国内のリベラル派の人たちはアフリカ系アメリカ人への差別だけではなく、貧困層に対しても救いの手を差し伸べるべきとの考えもあって、
それに対して貧困層の人たちは反発心や憎しみを憶えるのです。

それがアメリカという国が抱える大きな社会問題みたいなものとしてあって、それを踏まえてみるとこのシリーズのパージ政策というのは、国民のガス抜きのようなもので、そう考えると結構面白いというと大変語弊があるかもですが興味深いシリーズという印象ですね私個人としては。

要するに中国とか韓国で行われる反日デモを更に悪意を増して政府が直々に奨めているといった狂った世界観なのですが、反日デモもあれは自国民のヘイトを日本に向けるように国が先導しているようなものらしいです。

それが最新作のこの映画シリーズにおいて、フォーエバーパージなどという暴動にまで発展して、政府の手に負えなくなって州軍すら暴徒化したアメリカ国民に潰されているシーンもあるので、本当にいろんな意味で恐ろしいです。

これはおそらく日本に住んでいる私たちにはピンと来なくて、ただのB級アクション映画にしか見えないかもしれませんが、狂気という面において十分立派なホラージャンルと言えなくもないような気がします。
要するに対岸の火事なのです我々日本人からしてみたら。

それでも日本でも戦争に関したデモ活動や、暗殺された元首相を死後も侮辱するような抗議活動なんか平気でする人種もいたりして、果たして本当に他人事なのでしょうかということろで、今回も悪人はばったばったと倒されていくアクション映画としても面白かったために星4つの評価に私は落ち着きました。

次のパージ最新作は一体どうなるのか楽しみになってしまいます。
個人的な予想は、このフォーエバーパージに更に踏み込んだ内容でもう一本作れそうな気がしないでもないですが、期待しながら続編待っています。
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