ShinMakita

ジョージタウンのShinMakitaのレビュー・感想・評価

ジョージタウン(2018年製作の映画)
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☆俺基準スコア:2.2
☆Filmarks基準スコア:3.3





ワシントンD.C.、ジョージタウン。高級住宅が並び政府の要職につく者や財界の大物などが暮らすこの地区に、エルザ・ブレヒトの家がある。世界的ジャーナリストとして著名人たちと付き合いも多いエルザは80代後半の老女だが、なぜか50絡みの奇妙な紳士と再婚し、同居していた。この超年下の「夫」の名はウルリッヒ・モット。エルザ同様ヨーロッパ出身で、中年になってから単身渡米し、議員が集まるパーティーに顔を出す謎めいた男だ。エルザと暮らし始めたモットは、彼女のコネを駆使してロカール元仏首相やロバート・マクナマラらと親しくなり、彼らの名を借用して外交コンサル会社〈EPG〉を設立する…

数年後のある夜。いつものように政財界の数人を招待した晩餐会を開いたモットとエルザ。モットが単身イラクに乗り込んで完遂させたある偉業を客たちが讃えてオヒラキとなるが、その直後、モットが深夜の散歩に出かけた隙にエルザが殺害されるという事件が起きる。エルザの娘アマンダがモットの犯行だと訴え、警察も遺産目当てでモットが殺したと確信して逮捕・起訴するが、当のモットは無実を主張。唐突に「自分はイラク軍の准将だ」と言い放ち、機密扱いになっているイラクの作戦が原因で我々夫婦が殺し屋に狙われたのだと言うのだが…




「ジョージタウン」


以下、ネタバレフ・ヴァルツ。

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実話を元にしたクリストフ・ヴァルツ監督・主演作。シネマートの〈のむコレ〉、シネマカリテの〈カリコレ〉、テアトル系の〈未体験ゾーン〉に次いで、kino cinémaも未公開映画特集上映をやっております。本作はその一編。

殺人事件の話ではあるんだけど、謎解き要素はゼロで、ひたすらウルリッヒ・モットという人間の底の浅さと大言壮語を描く会話劇になってます。徹底的に胡散臭いモットをやりたい放題に楽しそうに演じるヴァルツのワンマン映画ですね。エルザ役ヴァネッサ・レッドグレーヴの双眸、アマンダ役アネット・ベニングの皺が印象的で、名女優に挟まれたヴァルツはまるで道化師のようでした。
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