https://youtu.be/ViC6vuEGryI
ひたすら水面を映した映画。最初は様々な姿を見せる具体的な水の流れが繋ぎ合わされ、水面に反射したものが水の流れによって揺らぐことにより生まれる模様へと移り変わっていく。
そして、それがさらに水面のクロースアップやネガポジの反転、速度の操作によって現れる抽象的な模様へと移っていく。画面は幾何学的になったりサイケデリックになったり、絶対映画や純粋映画に近い映像となっていく。同時に、それら操作により水の質感も金属のようになったりなど、自由に変化していく。
具体的な映像から抽象的な映像、別世界のような映像へと移り変わった後、最後はその抽象化された水面に光が乱反射する様を映し出す。それによって画面が一気に輝き出して終わる。
ヴァルター・ルットマン『伯林』と併せて絶対映画や純粋映画など当時の実験映画とcity-symphony映画との間にある映画だと思う。ヨリス・イヴェンスの『雨』も同じ年に発表されている。
個人的に映像自体が輝き始める瞬間が好きで、ラストの展開にめちゃくちゃに感動した。