歳若い夫婦の不器用だがまっすぐで情熱的な愛を目の当たりにして、長年連れ添った夫との関係を見直すことになる中年女性の物語。面白かった。1977年作。女性二人の友情を描いているが、仮にこれが男性二人だったら友情と言うより同性愛にしか見えないのではないか。その意味でも時代的な質感からも、ファスビンダー作品を連想した。
以下ネタバレです。
追記 マリの夫婦生活がどんなものだったかは想像するしかないが、ユリの夫婦関係に少し触れただけで自分たちの過去を全否定してしまうのはいかがなものか。彼らとは違った意味での幸せや愛情表現も皆無ではなかっただろう。フェリの本音が見える終盤はちょっとアレだけど、夫婦の在り方はみんな違っていていいし、人と比べたり他人にとやかく言われる筋合いのものではない気がする。