このレビューはネタバレを含みます
映画における雨ってなんでこんなにも画面をドラマティックにしてしまうのだろうか。映画を作っていても、映画を観ていても解けない永遠の謎である。
本作は文字通り、雨と「あなた」を待つ映画だ。雨なのに画面の雰囲気はどこか爽やかで、味気ない休日に彩りを与えてくれる。革雑貨屋、本屋、傘屋、、どのロケーションも素敵で観ていて楽しかった。
理屈では語れない充実感を得られること、実はそういう映画こそ、本当に素晴らしい映画なのかもしれないとつくづく思う。考えた末にそうだと思うこと、直感的にそうだと感じること、そこには雲泥の差がある。理屈ももちろん大切だが、それ以上に何かを感じられる映画を作りたいと強く感じた作品だった。