保護司という存在は知ってはいたが、完全無報酬だとは知らなかった。
なぜ、労多く報われることの少ない（だろう）仕事を引き受けるのか？
宗教的思い、この世を少しでもよくしたい、誰かを救いたい、という強い思いがなくてはできないことだと思う。
自分には到底できない。
コンビニでバイト（自由に動ける時間を作る為）しながら保護司をしている若い娘、佳代は、自らの人生を犠牲にしているようにも感じる。
彼女は過去、わが身に降りかかった不幸、アクシデントにある種の責任、ある種の罪悪感を感じ、犯罪に走ってしまった者を少しでも救うことで、その穴を埋めようとしているのだろう。
父親を通り魔によって理不尽に殺された故に、犯罪を憎み刑事となった佳代の同級生、真司の気持ちのほうが、自分にはすんなり理解できる。
有村架純、天使かよ？
そういう役がよく似合うんだよなぁ。
前科者を演じる森田剛が凄い。
ジャニーズ出身の中で一番の役者だと思う。
他にも若葉竜也、リリー・フランキー、宇野祥平、木村多江ら邦画でお馴染みの名バイ・プレイヤーがそれぞれいい仕事してる。
決して楽しい映画ではない。
むしろ、辛い。
けど、こんな作品も必要。
毎日一レビューチャレンジ 053
