YasujiOshiba

AWAKE アウェイクのYasujiOshibaのレビュー・感想・評価

AWAKE アウェイク(2021年製作の映画)
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ネトフリ。23-53。眠らずに最後までアウエイク。ポイントは睡眠剥奪(Sleep deprivation)。ふつうは「睡眠不足」と訳されてる。けれどここでは、拷問などで人為的に睡眠を奪うことに触れられているから、「剥奪」(deprivation)でよいのだろう。

動物実験ではこの手法でラットを死に至らしめているらしい。おそらく人間でも同じことが起こる。それが前提。太陽フレアの影響かなにかで、猿や人間から睡眠剥奪が起こる。誰もが眠れない。徐々に錯乱がはじまる。人間性の闇の側面が顕現する。

ところが眠れる者もいる。老女と少女。なぜこのふたりは眠れるのか。少女の名前はマティルダ。Matilda は「力」(maht)と「戦い」(hild)からなるドイツ語起源の名前。

だからマティルダは眠る「力」を持ち、その力で「戦う」ということか。その兄の名前はノア。Noah は洪水を生き延びる者。そう考えると、主人公の母よりも重要な役割を担うのもわからないのではない。

このふたりが母を救う話。救う方法はキリスト教の洗礼そのもの。人は沈んではじめて、浮きあがる。だから復活。なるほどね。
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