賛否があることは観て納得しながら、私にとっては、生きにくさを抱える人達への苦い苦い愛の物語としてとても心打たれました。
エヴァンの行動は許されることではなかったかもしれないけれど、そんなエヴァンに対するコナーの家族の愛、エヴァンの母の愛・・。
ちょっと私エヴァン責めきれないのはコナーのお母さんって結構子ども追い詰めるタイプだと思う、エヴァンの態度って親の愛がほしくて過剰に期待に答えてしまう子どもにも見えた、現にゾーイも苦しんでたし。
エヴァンのお母さんみたいな、もっと子どもに愛を届けたいけど届ける余裕すらない、みたいなお母さん、いっぱいるだろうな。お母さんとエヴァンのデュエットのシーン、涙が止まらなかった。
そして、ありのままでいることの難しさ。もう1つエヴァンを責める気にならないのは、誰かに認められて初めて外の世界に居場所ができたり、自信が持てる世の中で、自分を大なり小なり偽らないで虚栄をはらないで生きてる人ってどのくらいいるだろう。その誤りに気がついて誤った自分を受け入れていくことができるって、エヴァンそれだけでも立派だよ、大変なことだもの。
あの時もし、ゾーイの手をとっていたら、コナーに僕も友達いないよ、と言えたなら。それがありのまま生きるということ、そのことにエヴァンはもう気がついていると思う。
いろんなことを思ったし感想は書ききれないけれど、今の時代の生きにくさに色んな視点から真摯に光を当てた名作かと。私も心打たれたし、必要な人には必要な物語だと思うので、ぜひ届いて欲しい。