さく

女神たちよのさくのレビュー・感想・評価

女神たちよ(2016年製作の映画)
4.2
男性を通して3世代の女性の生き様を描いた作品。
退屈だったらどうしよう、という不安は、始まって早々に払拭された。
スッバラージュ監督が退屈な作品を作るわけなかった。

男性監督が描く男性の愚かさというのは良い。

インドという国について聞きかじったところによると、90年代初頭に深刻な経済危機に陥って、その後自由経済体制に転換し、経済改革政策を推し進めたという経緯があるらしい。
急激な変化があったと思う。家庭にも影響したであろうこれらの背景を鑑みると、各世代の描写がしっくりくる。
ひとつめ。最年長の世代。経済危機に振り回され、経済成長を肌身に感じたであろう世代。嫁を大事にする余裕はなかったかもしれない。
ふたつめ。親世代を見て毒された男たち。女性は自由を選択することが可能になった世代。
みっつめ。自由に臆さない世代。

日本の戦後の成長もこんな感じだったのだろうか。インド版東京物語?
昔見た「めぐり逢わせのお弁当」を思い出した。
さく

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